みんなで持ち寄り旅のスケッチ

発展途上国バングラデシュを訪ねて!

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フレッド戸川

日本の約40%の面積に1億2000万人が住む発展途上国バングラデシュへ1996年夏の10日間、NGO国際エンゼル協会主催のスタデーツアーに当協会ボランテアサポーター6名が参加、現地で同NGOの活動状況、貧困から抜け出すため懸命に働く村の人々の姿を見てきた。
午後11時前ダッカ空港に到着、空港出口周辺には柵がありその外側から大勢の現地人が見守る中、ツアー総勢7名が迎えの車に乗り込む。ダッカから40km離れたコナバリ村でエンゼル協会が運営する職業訓練センター、孤児院等施設内宿舎まで1時間、到着を待ちかまえていた同施設に住む5才〜15才の男女70名の孤児たちの出迎えを受け小さい花束を受け取る、心温まる最初の出会いとなった。
この施設は26、000m2の敷地に管理棟の他付近農村の成人女性の経済的自立支援のための職業訓練センター、孤児たちの宿舎、学習室、図書室、講堂、農業訓練施設と農地、モスクや運動場が整然と配置されていて村の女性や孤児たちには恵まれた環境となっている。

職業訓練施設には洋裁、伝統的なノクシカタ刺繍、タイプライター、コンピュターを教える教室がある、各教室ではサリーを纏った女性の訓練に励む真剣な姿があった。
一家の働き手に来てもらうため特に洋裁とノクシカタ刺繍を学ぶ人にはその家族の理解を得るため同協会から月200TK(1TK<タカ>=3円)を支給。その隣の教室
では字の読めない女性を対象にベンガル語(国語)の識字教育が行われていて中には子供を抱いた婦人が懸命に紙に字を書き込む姿に頭の下がる思いであった。(2000年現在バングラデシュの識字率は全体で38%、成人女性の場合25%、小学校は5年就学、入学してくる子供75%、卒業時は47%に落ちるという)

我々が到着した翌日は各クラスで所定期間学んだ人たちの終了式が講堂で開かれた。所長、村の長老、修了生、後輩、大勢の前で今回日本から一緒に来たエンゼル協会職員から壇上で一人一人に卒業証書が渡された。続いて各代表者のスピーチ、受講生の中には識字教育を受け洋裁コースに進んだ女性もいる、その人アノワールベグムさんが壇上で話したこと、『貧困は教育の場から私を離してしまいました。勉強をやる気があっても時間どうり学校に行くことを私の環境は許しませんでした。そんな中エンゼル協会は私に教育を受ける機会を与えてくれました。今では私は読み書きする事が出来ます。私の人生に明かりが灯ったような気持ちです。現在私は洋裁コースでトレーニングを受けています。将来、私は働いて家族を貧困から救いたいと思っています。エンゼル協会が私のような貧しい女性たちに支援してくれることを期待しています。大変お世話になりました』.......と。

つづく

<リンク集>
バングラデシュの地図
  http://members.nbci.com/jbangla/map.html
筆者ホームページ(海外旅行写真館)http://member.nifty.ne.jp/togworld/
NGO国際エンゼル協会ホームページ http://www.angel-ngo.gr.jp/
首都ダッカ風景 http://www4.famille.ne.jp/~kwood/dhaka/d-htm/dhaka.htm
バングラデシュの風俗、文化、習慣 http://members.nbci.com/jbangla/cul.html

筆者より

こんにちわ、筆名フレッド戸川(togawa@gold.ocn.ne.jp)と申します。大阪府内に住んでいます。元機械製造会社のエンジニア、5年前定年退職、その後フリー時間を利用してボランテア活動しています。
大阪府シルバーアドバイザー、大阪国際交流センターボランテアサポーターNGO国際エンゼル協会サポーターをしています。
旅行と写真撮影が趣味、海外旅行は年2〜3回、外国の文化に触れるのが大好き人間です。