English Page


春に山や野原の草や木々の若芽が伸びだすと、私たちは山歩きから楽しみを得ることが出来る。それは野草摘みである。その中でももち草の名で有名な野草の一つであるヨモギについて紹介しようと思う。

ヨモギはキク科の植物で、北海道以外、全国各地に見られる。野山、川辺の土手、道端など、日当りのよい所ならいたる所で自生している。非常に繁殖力が強く、葉はギザギザしていて、葉の後ろには白い綿毛を密生する。ヨモギは良質の葉緑素のほかに、ビタミンA、B1、B2、Cや、鉄分、カルシウム、リンなどのミネラルおよび食物繊維も多く含んでいる。シネオールなどの精油成分が青草らしい芳香を放つ。

●使用法

ヨモギは草餅の「モチグサ」として、またひな祭りの菱餅には欠かせないものの一つである。また、葉裏の毛を集めて灸のもぐさとして使われる。ある地方では、五月の節句にヨモギの葉と菖蒲の葉を一緒に軒にさし、魔よけにする風習が昔からある。ヨモギの匂いが魔よけにふさわしいとされている。ヨモギの絞り汁には止血作用があり
、熱さましや虫下しにも効果がある。かぜや咳の出る時は、煎じて飲めばよい。

私たちの母や祖母はよく草餅を作ってくれる。草餅は近くの土手からヨモギを摘んできて簡単に作ることが出来る。そんな草餅の作り方を紹介したいと思う。

●草餅の作り方

4人分(約8個ぐらい)                 

材料

ヨモギ 100g      
重曹  少量
上新粉 200g     
熱湯  160〜180g  
あんこ 200g
きな粉 適量
砂糖  少量


1 ヨモギを洗い、沸騰したお湯の中にヨモギと重曹を入れて1〜2分茹でる。

2 茹で上がったヨモギをよく搾り、すり鉢でよくつぶす。

3 上新粉にお湯を入れ、耳たぶくらいの柔らかさと同じくらいに練る。

4 蒸し器に練ったものを入れて、15分くらい蒸す。

5 蒸し上ったものに、ヨモギを加えてよくこねる。

6 丸めて、あんこを包む。

7 出来上がり。きな粉は好き好きで。


文京女子短期大学
高橋 真純、細川 夏子、森  恵子