渡辺節子が行く「世界の旅」


紅葉のケベックとローレンシャン高原

〜Start a Love Affair with Quebec〜


ケベック州公式ホームページは、〜Start a Love Affair with Quebec〜<ケベックに恋しよう>ではじまる。自信と遊び心がニクイ。

アメリカ人が選ぶ<北米大陸の好きな観光地>の首位は、大体ケベック。

ケベック市内
(写真提供:カナダ・ケベック州政府観光局)
カソリックでフランス系移民が多く公用語もフランス語のケベック州では、ラテン人特有の楽天的な<人生を楽しく>"joie de vivre."の精神が息づいている。

謹厳実直、遊び下手のプロテスタント、アングロサクソン系のアメリカ人の憧れだ。

食べて、歌って、恋をして、お祭り大好き、お洒落大好き。 女は美しく、男は口説き上手。 どのレストランもケーキ店も、味は一流で、値段は安い。

ケベック市は、フランス農民文化をベースに、アメリカの活気と英国の威厳でスパイスを効かせたような街だ。

セントローレンス川に聳える城塞は、中世の城を模したシャトー・フロンンテナックと共に、絵はがきでお馴染みである。

世界遺産に指定されたケベック旧市街は、英仏米先住民族の土地の奪い合いの生きる歴史博物館である。

崖下の町の中世の街さながらの石畳を歩いていると、故郷の街や城や教会を模して、新天地に街造りしたフランス農民の、祖国への複雑な想いが伝わってくる。

(写真提供:カナダ・ケベック州政府観光局)
はじめてケベックを訪れたのは、9月初旬、楓は、真っ赤に、白樺やポプラはサフラン色に色づいていた。

その頃カリフォルニア西海岸に住んでいた私は、久しぶりの紅葉に感動してしまった。
四季美しい日本に生まれて良かったと実感したものだ。

紅葉の時期なら、近郊のローレンシャン高原、モンモラシーの滝を訪れるのもいい。

ナイアガラフォールズからケベックまでセントローレンス川沿いのメープル街道は、カナダの国花、手の平程のもある楓の葉の紅葉で有名だ。

とりわけローレンンシャン高原は、四国ほどの広さの森が一斉に色づき、点在する湖沼の水面に映った姿は、色の大シンフォニーだ。

紅葉した木の下で写真を撮ったら、顔が反射で赤く染まって写ってしまったほどだ。
この時期ケベック人は、"色づく週末祭"だの、"燃えさかる紅葉祭"だのを楽しむ。

冬のモンモラシー
(写真提供:カナダ・ケベック州政府観光局)
ケベックの紅葉の期間は短い。
急激に紅葉して、さっと散ってしまう。
それだけに、束の間の紅葉は、命賭けで燃えさかるような迫力がある。

突然真っ赤や黄金色に染まり、冷たい雨や風で一夜で散ってしまう。
足下に黄金色や赤色の落ち葉の絨毯を敷きつめて。
そして4月末まで厳しくて長い長い冬の到来だ。

ー川沿いの質素な佇まいの教会、半地下作りの住宅(雪が深い為、冬は、半地下、夏は、中二階の居間に住み分ける)、ハロウィーン用の大きなかぼちゃを干す庭、たわわに実ったリンゴの木。
パンケーキにメープルシロップをかけ、シードル(リンゴ酒)とともに食べたカフェー。

四季の移ろいを楽しんで暮らす川沿いの村から村へ今度は、船で川下りをしてみたい。

リンク集
「ケベック政府観光局」
「ローレンシャン高原の秋」
「日本の紅葉前線」

Copyright1999 Setsuko Watanabe


〜back to home〜