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2. 絵本のような旅−ベルゲンとグリーグの家 スカンジナビア航空の機内サービスの飲料水のラベルには、ノールウォーター(NORWATER) 「ノルウェーの最果ての地に湧く自然水」と書いてある。
ノルウェー人は、週末には最果ての地の山小屋に籠り、スキー、山歩き、木の実、きのこ狩り、ます釣り等を楽しむのが無上の喜びという。都市生活は必要悪でしかないのだろう。
七つの山に囲まれた世界最北の不凍港(北緯60度)で、年間300日雨が降る。 商業町として1070年に国王オラフ(Olav)が興した町で、中世にはハンザ同盟都市として栄えた。 当時外国の商人達が住んだブリッケン(Bryggen)には、木造の尖った高い切妻壁の長屋が並んでいる。度重なる火災の度に修復、ユネスコ世界遺産に指定さている。
港として栄えた町の常として、海からの眺めが素晴しい。 古くから外国人が多いせいか、開放的でおおらかな街だ。乗り合わせたタクシーの運転手は、ポーランドのクラクフ(Krakow)出身で、伝統と誇りあるベルゲンフィルハーモニー団員。タクシー運転手は生計を補う副業だそうだ。帰国後、音楽会の切符が送られてきた。サントリーホールへ聴きに行ったら、彼が第2バイオリンを弾いていた。
今はミューゼアムになっている。御土産に「ノルウェーのメロディー集」を買った。一曲1〜2分足らずのピアノ小品集で、次々にノルウェーの風景が浮かんでは、消える。静寂な湖、透明なフィヨルド、渓流、滝、深い森、田園、木枯らし、ペチカで燃える火等、素朴で暖かい味わいの中に詩情が溢れた音楽だ。ノルウェー土産はこれ一枚で十分だ。
●リンク集 Copyright1998 Setsuko Watanabe
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