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あんパンの歴史は、なんと、120年!!あんぱんは、現在も東京銀座4丁目にある木村屋総本店で生まれました。

明治2年(1869)、東京芝日蔭町(現在の新橋駅前)に、その頃横浜の外国人居留地でパンに出会い、強い関心を持っていた木村安兵衛親子が日本人経営による初のパン屋"文英堂"(のちの木村屋総本店)を開業しました。

開業当時のパンはじゃがいもを蒸したすり身、ビールのホップの煮汁に小麦粉を混ぜて発酵させたもので、黒くてかたく、横浜で食べたものには程遠く、なかなか売れませんでした。

そこで、なんとしても日本独自のパンを作りたいと思い、「日本人はまんじゅうが好き」と言うことから、酒まんじゅうを作る酒種を使うことを思いつきました。

最初は湿度が高過ぎたため、黒こげになって失敗。それからさらに1年以上の研究を重ね、やっとこうじと米で培養する酒種酵母菌を発明。そしてついに、日本古来のまんじゅうからヒントを得て、あんぱんが誕生しました。

当初は白ごまとけしの2種類で1個5厘。よほど珍しかったのでしょうか?これは、当時はそば1杯に匹敵する値段だったそうです。今ではそばの、5分の1ほどの値段、およそ120円ほどで食べることができます。

明治8年には、明治天皇に慶事に用いられる桜の塩漬けを埋め込んだあんぱんを献上。これが今も人気の「桜あんぱん」の始まりです。

イースト菌を使用した普通のパン生地は、4時間ほどでできますが、あんぱんの生地では、酒種を使うため、丸1日以上かかります。酒種の培養から数えると、パンの完成には10日以上もかかってしまうのです。

現在あんぱんには、あんを使ったものだけでなく、他にも様々な種類の物があります。