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昔、日本では竪穴式住居のように土間だけが住生活の全てでしたが、ここに床部分をつけて寝室を区別するようになりました。土間は農家では作業所としての機能を持ち、戸外と室内を区別していました。日本人は、この床がついていない部分で靴を脱ぎ、足を洗ってから部屋に入ったものだそうです。日本では雨が多いために、足が汚れやすく部屋が畳敷きになっていたためにこうした土間のような境界領域的な空間が必要でした。労働の性質の変化とともに外で汚れるということも少なくなったので土間は昔に比べればずっと狭くなりましたが、外の汚れを家の中に持ち込まないように土間で靴を脱ぐという習慣は今でも強く残っています。