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醤油のルーツは中国の醤である。日本にこの醤が伝わったのは奈良時代と言われ、その後独自の発達を遂げた。平安時代になると、醤は広く一般に普及して、生活必需品となるまでにいたり、すでにいろいろな醤が存在した。


信州の僧・覚心が宋より、味噌の製法をもって帰国。(1250年)味噌作り専用の樽の底に溜まっていた液体が発見され、それが食べ物を煮るのに適していた。苦心を重ね、それが溜り醤油となった。醤油という言葉は、1520年頃にはすでに存在したと考えられる。


江戸初期の醤油は「溜り醤油」であったが、元禄から享保(1688〜1736)にかけて江戸の人口が増え、江戸風の文化が栄えてくると、江戸の人々の嗜好に適するようにさまざまな努力と工夫が繰り返され、その結果、大豆と小麦を併用する現在の「濃口醤油」が作られるようになった。